背伸び
気だるく感じる時がある。
ベッドから天井と寝落ちしたライトを見つめ、ベッドのぬいぐるみを身代わりにできないかと思いながら、布団に妥協を求める。
雨が降ってる日ならなおさら。
上から重力を司った粒が、憂鬱な気分をより豪雨にしていく。
でも雨みたいに、あの粒みたいに重力に逆らわずにいたらなんて楽だろう。
背中を常に押してくれる人がいるぐらい楽だろう。
でもわたしたちは逆らう。
普通にしていたらいらない背伸びをして、もっと重力を感じて、もっと嫌になって。
でもわたしたちは光にむかって背伸びする。
太陽のように痛いくらい強い光にむかって。
そして耐えきれなくなると豪雨に足元を崩される。そうならないためにヒトは足元に注意をはらう。
そうこうしていると足元ばかり見て、目的の太陽を見ることを忘れる。